第3回うすき食の映画祭を開催しました
2022年からスタートした「臼杵オーガニック映画祭」。これからの食や農業、環境など、世界中のさまざまな映画を通して、共感と感動、そしてこれからの課題などを皆様と共有させていただきましたが、さらにバージョンアップした映画祭を目指して「うすき食の映画祭」として新たな気持ちで開催しました。臼杵市外や県外から、映画にまつわるゲストを迎えたトークショーも同時開催し、ランチやディナー付きの回も設けるなど、内容を充実させての開催となりました。今年度もひゃくすた実行委員会に運営委託しており、出張ひゃくすたも同時開催しました。
開催日時
2025年2月7日(金)18:00~
2025年2月8日(土)10:00~/14:30~
2025年2月9日(日)10:00~/14:30~
開催場所
野津中央公民館 大ホール
内 容
◆映画&トークショー 1,000円 ※高校生以下無料
◆映画&トークショー&ランチ 2,500円
◆映画&トークショー&ディナー 3,500円
2月7日
18:00~『美味しいごはん』
「御食事ゆにわ」の店長を務める料理人・ちこは、人生のどん底にいた時「ひかりのおむすび」を食べて救われました。この「ゆにわ」を通して生き方が変わった人たちの想いを集めた作品です。(74分/日本/2018年)
トークテーマ
美味しいごはん
登壇者
- 中田知孝さん(なずな農園)
- 野村英安さん(オーガニック太陽)
- 山﨑誠さん(yomoyamaya)
参加人数
26人
参加者アンケート
映画
- 素晴らしい。全て真似することはできないが、まず台所と食べるところを片づけようと思う。食べる人のことを考えて作る母の味に優しさを感じた。
- 食を大切にすること、口にするものを大切にすること、そして、感謝することの大切さを改めて感じた。
- 改めて毎日の食を振り返るきっかけとなった。もっと大事に作っていこうと思った。そして、全てのものには生産者がいて、その人の思いや命もこもっていること忘れないようにしないといけないと思った。
トークショー
- 米ができるまでの作業や大変さなどを聞くことで、ごはんに対する意識が変わった。お米一粒大事にする。こどもの頃に田植えや稲刈りの体験をしたことを思い出した。また体験したくなった。
- 実際に農家さんの具体的な話が聞けて良かった。
- 作業の様子を見学してみたい。
当日の様子


2月8日
10:00~『食べることは生きること』
予約の取れないレストラン シェ・パニースの創始者でありオーガニックの母と呼ばれるアリス・ウォータースと、日本国内、カリフォルニアへとおいしい革命の探究へと向かうドキュメンタリー。世界中の料理人と教育者に影響を与える彼女が信じる「おいしい革命」とは?(66分/日本/2024年)
トークテーマ
食のその先
登壇者
- 小野寺愛さん(プロデューサー・字幕担当)
- 渡邉めぐみさん(日本スローフード協会代表理事)
- 北村元子さん(酒房KEIKA 店主・発酵健美フードアドバイザー)
- 山地弘美さん(YAOYA808YAMAJI( 八百屋)・野菜ソムリエ)
参加人数
117人
参加者アンケート
映画
- 「ファーマーズファースト」というアリスさんの言葉が特に印象的だった。そして、食べ物を作ってくれる生産者さんがいるから食べることができるという感謝の気持ちを持てているのかとふり返るきっかけになった。これから自分ができることについて考えていきたい。
- さまざまな食がある中で、自身の健康や地球の健康のためには地産地消が大切であることや、食と教育が重要であることを学ぶことができた。
- この映画を観て自身の考え方が大きく変わった。今までは食に対して「食」と人のつながり、や「生産から消費までの過程」という点をあまり意識していなかった。映画では食を通してコミュニティが広がり、深まっていく様子を観てとても素晴らしいと思った。食に関してもっと知りたいと思った。
トークショー
- 生産者さんや八百屋さんなどの想いを聞くことができ、野菜の考え方が変わった。
- さまざまな立場のパネラーの話を聞いて、食を通してのこれからの自分自身の生き方について考えていこうと思った。
- 食に対する情熱が凄く、それを実行できる行動力が素晴らしいと思った。
- 少しでもできることから始めてみようという気持ちが芽生えた。ほんまもん農産物を通して飲食店を開く、野菜を販売する、別々の行職の方々がつながる話がとてもすごいことだと思った。スローフードの広い意味がとてもすばらしいと思った。
14:30~「一献の系譜」
国の名前が付くお酒「日本酒」。その造り手「杜氏」。能登という風土が醸し出す、酒造りの世界を追ったオムニバスドキュメンタリー。日本人の主食である「米」と向き合い、目に見えない菌と闘いながら、理想の一献を目指す杜氏たちの物語です。(103分/日本/2015年)
トークテーマ
能登の今
登壇者
- 石井かほりさん(監督)
- 柴田真佑さん(復興サポート食堂 志縁や)
参加人数
66人
参加者アンケート
映画
- 伝承の大切さ、夢を追う職人たち、家族の支え、日本の食文化に触れることができた。日本酒作りを通して日本の大事な心をつないでいくことを支えていきたい。
- 日本酒、酒造りの大変さがわかった。普段口にしている日本酒が飲めているのは、酒造りを人生をかけてしてくださっている方々のおかげだと思った。
- 昔からの伝統を守ることの大切さを学んだ。日本に生まれて、日本人として命をもらえて日々生活している毎日が愛おしく感じた。
トークショー
- 石井さんと柴田さんの能登への想いのみならず、人や自然に対する思いやりの深さに感銘を受けた。また、酒造りや有機農業、漁業など、臼杵と共通点が多いことも知れることができた。
- 貴重な作品を作ってくださった監督の話を直接聞けて感謝。また、能登の大変さのリアルな話が聞けてよかった。自分にできることをしていきたい。
- 現地に行き、身を持って経験した二人から能登の人々の暮らし状況を聞き、とても考えさせられた。あたり前のように生活している事が普通ではなく特別なことだと感じた。
当日の様子






2月9日
10:00~「100年ごはん」
「臼杵の給食を有機野菜でまかないたい」。有機農業のまちづくりを推進する臼杵市と有機野菜生産者らの取り組みを描いたドキュメンタリー。現在の臼杵市民と100 年後の市民が手紙を交わし、有機の里を通した「命をつなぐリレー」を描いた作品です。(65分/日本/2013年)
トークテーマ
100 年後のあなたへ
登壇者
- 大林千茱萸さん(映画作家)
- 深瀬雅子さん(農園てとて)
- 河野きょうこさん(ニドム・ミンタラマガジン編集長)
参加人数
83人
参加者アンケート
映画
- 臼杵市の取組の素晴らしさが伝わってきた。
- 100年先のこどもたち、未来のこどもたちを思って行動する人たちの背中を見て感動した。自分や多くの人が100年先を想像して生活を送ることができたら世界は変わるなど、祈りのような気持ちを持ち帰ることができた。
- 臼杵のユネスコ食文化創造都市の考えを伝える作品だと感じた。
トークショー
- 10年前と現在では、夏に高温が続くなど、天候が変動している。その中で生産者の方があらゆる工夫をしながら取り組んでいることに感銘を受けた。
- 100年ごはんを紹介するという内容にとどまらず、繋げていくというテーマを生み出すためにそんな背景があったのだと心打たれた。みなさんの熱い思いで作られた映画なんだと思った。
- 種の話は大変興味深く勉強になった。気候変動に対応する野菜は難しいことだと思った。また、常に新しいことを考えること、立ち返ることが大事だということなど、生き方のヒントをもらった。私もチャレンジしていきたい。
- 100年後と言いつつ、10年後、20年後でも環境や社会状況が変わる中でも人は食べないと生きていけない。厳しい環境の中でも農作物を作ってくれる農家の話がきけて良かった。
14:30~「腐植土-地球を救う忘れられたチャンス」
土と気候の関係を明らかにし、最新の研究と実践の両面から土を豊かにし二酸化炭素を減らす腐植土の役割を描くドキュメンタリー。世界各地の研究機関や伝統農業の現場を訪ね、最前線の試みを紹介。基礎知識がなくても理解しやすい内容で描かれています。(71分/オーストラリア/2009年)
トークテーマ
土
登壇者
- 深瀬隆治さん(農園てとて)
- 森岡雄平さん(ウジャマー農場)
- 槌本俊貴さん(槌本農園)
参加人数
56人
参加者アンケート
映画
- 腐植土の必要性が良くわかった。
- 16年前に海外でこのような取組や研究が行われていたことにおどろいた。そして、この先何を選ぶ必要があるのかを考えさせられた。
- 自然を理解すること、自然と共生していくことの大切さを感じた。
トークショー
- 「手間をかけた時間=収穫と天候のせいでなりにくい農業」に理想と情熱を持って話している姿を見ると、おいしい野菜を作ってくれていることに感謝と購入で支えることも大事だと感じた。
- 有機農家さんの大変さも分かるが、皆さんが楽しく農業をされていることも分かってよかった。もっと応援していきたい。
- 農業をしている3人の世代別、地区別の実体験を聞くことができ、改めて生産者の方々の日々の苦労を思感じ、農業へ抱える情熱も感じた。
当日の様子






出張ひゃくすた
日 時
2月8日(土)、9日(日)12:00~15:00
場 所
野津中央公民館 大ホール前
主 催
臼杵食文化創造都市推進協議会
協 力
「ほんまもんの里・うすき」農業推進協議会
運 営
ひゃくすた実行委員会