マカオ国際食文化創造都市フェスティバル2025(中国/マカオ)に参加しました

 令和7年7月11日から19日にかけて、マカオ特別行政区(中国)で開催された「マカオ国際食文化創造都市フェスティバル2025」に、産業観光課職員と市内料理人、市内通訳が参加しました。このイベントは、ユネスコ食文化創造都市の関係者が集う「マカオ国際食文化フォーラム」や、ユネスコ食文化創造都市の料理人が調理実演を行う「食文化創造都市ショーケース」などを通じて、各都市の持続可能な発展につなげることを目的に、35都市のユネスコ食文化創造都市などが招待され開催されたものです。

マカオ国際食文化フォーラム

 マカオ国際食文化フォーラムでは、「人生のスパイス:マカオの食のつながり」をテーマに、さまざまな賞を受賞したシェフや経営者などによる基調講演やパネルディスカッションが行われ、世界中の料理における ”スパイス”と”ハーブ”の重要な役割について、深い議論が交わされました。
 また、15のユネスコ食文化創造都市による取組の事例発表が行われたほか、ユネスコ食文化創造都市の定例会議も対面とオンラインのハイブリッド型で同時開催されました。

食文化創造都市ショーケース

~臼杵市は「だんご汁」を披露~

 本市からは、「旬彩処 関乃家」の多々良好英さんが臼杵市の料理人を代表し、通訳の金海蘭さんと共に参加しました。今回のイベントテーマが”スパイス”と”ハーブ”であったことから、14種類のスパイスをブレンドしてカレー風味に仕上げた「だんご汁」と、ニンニクやローズマリー、ベイリーフを加えた「こねり(※)」の調理実演を行う予定でしたが、台風の影響により、2品目のショーケースは中止となり、「だんご汁」のみの実演となりました。今回は、臼杵産の地粉や調味料、乾物を現地に持参することができたため、臼杵の味を再現することができ、臼杵の食文化の魅力を発信することができました。実演後には試食も行われ、「手ごねの団子が美味しかった」という言葉もいただき大変好評でした。
※「こねり」とは、夏のナスとゴーヤを炒め、水で溶いた小麦粉を加えて練り、出汁と味噌で味付けした郷土料理です。

国際ガストロノミープロムナード

 イベント開催期間中、ユネスコ食文化創造都市(15都市)が出店し、会場には105のフードブースが立ち並びました。多くの魅力的な郷土料理等が販売され、来場者は各都市の食文化を堪能していました。

サイドイベント

12HANDS~WINE DINNER~

 サイドイベントとして、ユネスコ食文化創造都市6都市(日本、フランス、ベナン、ブラジル、ペルー、イタリア)の6人のシェフによる一夜限定のディナーイベント「12HANDS~WINE DINNER~」が開催され、臼杵市から多々良さんが参加しました。これは、現地の有名ホテル「ソフィテル マカオ アット ポンテ 16」により開催されたもので、現地のソムリエの方が、各都市の料理に合うワインを選定し、料理とワインのマリアージュを楽しむ企画です。27名の方が参加し、臼杵市は、「茶台寿司」を振る舞いました。臼杵産かぼす酢で現地の野菜を味付けし、自家製のソースを添えて提供しました。参加者からはもちろん、他国のシェフからも大好評で、臼杵の郷土料理の魅力を存分に伝えることができました。また、最後の盛り付けは6人全員で行い、シェフ同士の交流も深めることができました。

イベントに参加して

「旬彩処 関乃家」多々良 好英さん

 臼杵の郷土料理に”ハーブ”と”スパイス”を加えることは少し難しかったですが、素材の特徴を活かして上手くアレンジし、創造的な料理を作ることができたことはとても良い経験になりました。また、12HANDSでは、海外でのお寿司の認知度の高さを再認識しました。「茶台寿司」は、他国のシェフからも好評で、野菜だけでも満足度が高い臼杵の誇れる郷土料理であることを肌で感じることができました。
 今回、海外の方とコミュニケーションを取る中で、言葉では上手く伝えることができなくても、料理を通じて伝えられるものがあることを学びました。今後、臼杵で海外のお客さんが来店した際には、食を通じて臼杵の食文化の魅力を伝え、国内だけでなく海外にもPRできるように努めていきたいです。

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